「袴田事件」をわかりやすく4コマ漫画で伝える
弁護士のたぬじろうさんは、弁護士の視点で身近に起こりそうな出来事を4コマ漫画で分かりやすく描いている。漫画を描くようになったきっかけについて「SNSで気軽に漫画を描いている人も増え、自分もいつか漫画を描いてみたいなと思っていました。また、弁護士の魅力を高校生や大学生にも知ってもらい、弁護士を目指す人が増えればいいなとも思っていました。そんななかで、尊敬する先輩弁護士に背中を押してもらって、SNS投稿を始めました」と話す。
本作を描いた理由について「検察官が再審で死刑を求刑したとのニュースを観て、描かねばと思いました。冤罪の可能性が極めて高い本件で、死刑求刑を維持することが適切なのか疑問です。漫画にすることで、普段ニュースなどを見ない人にも本件事件(の理不尽さ)が伝わればと思い、この漫画を描きました」と語る。当時の警察の取り調べについても「『自分(警察)がしていることは正しいことだ』『認めないなんて許せない』という気持ちで取り調べを行ったのではないかと思います」と問題点を指摘する。
冤罪をどう考えるか聞くと「冤罪は絶対に防がなければなりません。皆さん冤罪はどこか遠い世界の話、自分には起こり得ないこと、と思っているかもしれません。しかし、皆さんの身にも十分起こり得ることなのです。自分や家族の身に起きてしまったら、と想像してみることが必要だと思います」と語気を強める。たぬじろうさんは「クスッと笑えてタメになるをモットーに、平日の夜に漫画を更新しています」とのこと。法律について興味がある人は、ぜひ一度読んでみてほしい。
取材協力:弁護士のたぬじろう(@B_Tanujiro)