
「4万9800円の鼻整形」という魅力的な広告を見てクリニックを訪れると、実は1本あたりの価格であり、理想の形にするには40万円かかると告げられた。本作は、配信中に「鼻つぶれてない?」と指摘されたことを機に整形を決意し、やがて底なしの沼へとはまっていく女性の姿を描いたコミックエッセイだ。
著者は、『14歳で整形した私 『ブス』の呪いから解けて自分を好きになる日まで』など、自身の整形体験を赤裸々に描いてきたうみの韻花さん(@umino_otoka)。彼女の新連載『整形失敗しました〜失った顔と心を取り戻すまで』の制作秘話や、美容医療にはびこるアップセルの罠について話を聞いた。
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被害者同士のトラブル。同じ苦しみを持つ人からの「裏切り」
本作は、うみのさんのX(旧Twitter)の相互フォロワーであるかわうぽさん(@ro8000g)の体験談がベースとなっている。かわうぽさんが整形に失敗した際、同じ執刀医の被害に遭ったフォロワーと情報交換をしていたところ、思いがけず裏切られてしまったという投稿が発端だ。
「同じ苦しみを持つ方から裏切られるという事実に衝撃を受け、改めてご経験を知り、私からダイレクトメッセージで漫画化を打診しました」と、うみのさんは制作の経緯を明かす。
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「今日なら割引できる」と迫る高額アップセルの罠
「4万9800円」という手頃な広告を見てカウンセリングに向かう人は多いが、業界に詳しいうみのさんは「広告の価格は最もシンプルな施術の最低料金にすぎない」と警鐘を鳴らす。
実際に話を聞くと、「効果が長持ちする方法がある」「腫れを抑えるためのオプションを」と次々に提案され、気がつけば当初の数倍の金額に膨れ上がっているケースが後を絶たないという。「今日ならすぐに割引できる」と決断を迫るクリニックもあるため、「カウンセリングは『話を聞くだけ』と割り切り、その日には契約せず持ち帰って冷静に考えることが大切」とアドバイスを送る。
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失敗の連続。失った顔と心は取り戻せるのか
作中では、4万9800円の広告から始まった整形が20万円をかけて失敗に終わり、さらに100万円を投じた修正手術で鼻がピノキオのようになってしまう壮絶な展開が待っている。
読者の反響を見ながら読みやすさを模索しているといううみのさん。「目はキャラクターの本心を映し出すため、見せ場では最も力を入れて描いています」と作画のこだわりを語る。絶望的な状況が続く本作だが、最後には主人公に救いがある結末を目指しているそうだ。
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『人生もっとうまくやれたのに〜港区女子の絶望と幸せ〜』も好評発売中で、現在は次回作の制作にも励んでいるといううみのさん。主人公が失った顔と心を取り戻すための過酷な道のりを、ぜひ見届けてほしい。
取材協力:うみの韻花(@umino_otoka)
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