趣味への依存が招いた家族のすれ違い
主人公の裕香と、子煩悩で物わかりのよい夫の隆志。はじめは家族で楽しんでいた釣りだが、いつの間にか夫がのめり込み、週末はいつも家にいない。とうとう娘が「明日パパお休みなのに、またお家にいないの?」と寂しそうに言うようになった。
裕香は家族旅行を計画するが、隆志はこっそり釣り具を積み込み、旅行中に1人で釣りへ行ってしまう。さらには釣り具に10万円を使うなど、勝手な行動をとるようになった。
続きを読む
決定打となった「ダンスの発表会」と夫の本音
決定打は、予定を空けるように言っていた娘のダンス発表会を忘れたことだった。離婚を視野に入れて話し合うと、夫の口から「夫であり、父親でいることが重荷だった」と思いがけない言葉が出る。そして2人が出した答えは離婚だった。
本作は友人の実体験を漫画化したものだ。辰ノたむさんは「親の心情を表現するのが難しかったですね。夫は決して責任感がないわけではなく、自分なりに真っ直ぐ家族に向き合っていることが伝わるように気をつけました」と語る。隆志は家族に無関心ではなく、育児も家事もできることはやっていた。
続きを読む
離婚という決断で見えた新たな家族の形
離婚したことで、2人は以前よりもよい関係になったという。辰ノたむさんは「最適な関係性は違うんだなと思います。『お互い1人のほうが性に合っている』らしいです(笑)」と振り返る。いい父親でいなければと肩肘を張っていた隆志は、1人になり肩の荷が下りたようだ。
連載中は女性読者から厳しい意見が多かったが、男性からは「もし少しの歯車が狂っていたら、私も隆志のようになっていたかもしれない」という声も寄せられた。「夫・父親であることに葛藤している人は少なくないのかもしれないと思いました」と語るように、釣りに依存した背景にはさまざまなストレスも垣間見える。
続きを読む
取材協力:辰ノたむ(@tatsuno_tamu)
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
記事一覧に戻る