
幼いころから人間関係がうまくいかず、さまざまなトラブルに悩まされていた春野あめ(@AmeHaruno)さん。普通の人と同じようにできないことを責められ、自分でもその理由がわからずにいたという。そんな春野さんが、発達障害である自分と向き合い、特性を理解する難しさを描いたコミックエッセイ『発達障害が理解されにくいワケを自分で考えてみた』が大きな反響を呼んでいる。本作に込めた思いについて詳しく話を聞いた。
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言葉の意図を汲み取れない苦悩



仕事中に「適当にほかのことやってて」と言われ、何をすべきかわからずYouTubeを見てあきれられてしまう。あるいは、片付けのときに「はかりの上に置かないで!」と注意されただけで、攻撃されたと感じて泣いてしまう。これらは本作で紹介されている、ちょっとした言葉の意図を汲み取れなかったり、過剰に受け止めたりしてしまう事例だ。
「なんで失敗を繰り返すの?」と周囲から理解されにくい言動の裏には、当事者なりの思考回路がある。失敗の蓄積はネガティブな思考とつながりやすく、都度落ち込んだり傷ついたりしているのだ。春野さんは、自身が周囲を振り回した経験を包み隠さずに描くことには勇気が必要だったが、当事者の思考回路を知って納得してもらうことで、周りとの関係を変えるきっかけになればと引き受けたという。
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8年を費やした自己理解への道
春野さん自身、発達障害と診断されてから特性を理解し、向き合えるようになるまで8年もかかった。本作は当時の思考回路を分析し、どうすれば自分をコントロールして周りと調和できるか、実際の工夫や考え方をまとめている。特性の解説や対策を描くにあたっては、専門書や論文を読んで調べる作業が多く、ひとつの漫画に仕上げることはとても労力のいることだったと振り返る。なお、本作は臨床心理士の中島美鈴さんが監修を務めている。
同じように生きづらさを感じて悩んでいる人に対し、春野さんは、悩んだらすぐに心療内科に行って検査を受けてみてほしいと語る。診断の有無にかかわらず、まず自分にどんな特性があるのかを知ることで、どこでつまづいてきたのかが芋づる式にわかってくるからだ。一歩一歩自分を知ることが大切であり、本作が自己理解の足しになればうれしいと明かす。たくさん傷ついてきた人たちにとって、少しでも助けや癒やしになることを願っている。
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取材協力:春野あめ(@AmeHaruno)
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