
近年、社会問題として注目されている“カスタマーハラスメント”。理不尽な暴言や長時間のクレーム、過剰な要求など、接客業に従事する人々を苦しめるケースは少なくない。今回は、サービス業で実際に体験したカスハラを漫画化しているタジマオオカさん(@pu92yu)の「かすはら物語」を紹介。接客現場で起きているリアルな被害や、漫画を描いた理由について話を聞いた。
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なんでここまで言われるの!?



販売員として働くタジマオオカさんは、これまで数々のカスハラ被害を受けてきたという。「こんなマズそうなもん売れないでしょ」「汚い顔でモノを売るな」「売れるために言ってあげてるんだから、お礼を言いなさい」など、度を超えた暴言を浴びせられたり、横柄な態度や理不尽な要求を受けたりした経験もあった。
さらに、一度ターゲットにされたスタッフへ周囲が近づけなくなり、見て見ぬふりのような空気になることもあるという。タジマさんは、「初対面の人になぜここまで言われなければいけないのか、ずっと疑問でした」と振り返る。
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「声をかけやすい人」が狙われやすい?
漫画を描き始めたきっかけについて、タジマさんは「接客が好きでサービス業を続けてきましたが、『これは自分や周りだけに起きていることなのかな?』と何年も気になっていました」と語る。SNSへ漫画を投稿するようになったことで、その疑問を作品として形にしたという。
また、「どんな人がカスハラ被害に遭いやすいと思うか」と聞くと、「具体的に『こういう人』とは言い切れないですが、感覚としては“声をかけやすい人”かなと思います」と回答。たとえば、道を聞いたり時間を尋ねたりしやすい雰囲気の人ほど、理不尽な絡まれ方をするケースも多いと感じているそうだ。
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怒鳴られて出勤できなくなる人も
カスハラによって、仕事を辞めてしまう人も少なくないという。「接客経験が少ない人が激しく怒鳴られてしまい、翌日から出勤できなくなるケースはあります」と明かす。「ほかにも理由はあるけれど、過度なクレームが決定打になって辞めた人もいました」と語るタジマさん。バックヤードや従業員用トイレで泣いてしまうスタッフも多いと話した。
漫画には、「こんなことは自分だけなのかな?」という疑問を込めていたそうだが、投稿後には同じような経験をした人から多くのコメントが寄せられたという。「同じ経験をされた方や、その光景を見たことがあるという方の多さに驚きました」と反響を振り返った。
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傷つく言葉は簡単には消えない
接客業では、暴言だけでなく、名前を聞かれたり私生活へ踏み込まれたりすることもある。タジマさんは、「プライベートな質問は断ろうと思えば断れる」としながらも、「勤務地や名札などから個人をある程度特定できてしまうので、お客様へ不快な思いをさせないよう慎重に言葉を選んでいます」と説明した。
現在では、SNSを使った中傷や個人情報拡散など、新たな形のカスハラも問題になっている。その一方で、「ていねいにありがとう」と声をかけてくれる客もいるという。しかし、短時間でも暴言や威圧的な態度によって受けた傷は、簡単には消えない。
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取材協力:タジマオオカ(@pu92yu)
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