
子どものころから漫画に親しみ、ユーモアとリアルを織り交ぜた作品を発信している宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。その代表作「夜逃げ屋日記」は、DVやストーカー被害に苦しむ依頼者を支援する現場の実話をベースにした人気シリーズである。今回紹介する第22話では、留守中に自宅へ侵入されていたという衝撃的なストーカー被害が描かれている。
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違和感は確かにあった…だが誰にも信じてもらえない



夜逃げ屋への依頼は、1位がDV、2位がストーカー被害であることが多く、その相談件数は年々増加しているという。今回の依頼人・川上シオリさんも、そんな被害に直面していた。外出前に閉めたはずのカーテンが、帰宅するとわずかに開いている。さらに、下着が何枚かなくなっていることにも気づく。しかし会社の人に相談しても、「勘違いよ!」「疲れてるんじゃない?」と軽く受け流され、深刻に受け止めてもらえない。小さな違和感は確かに積み重なっているのに、それを否定される状況が、さらに不安を増幅させていった。
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壊れていない鍵、それでも侵入されている現実
部屋の鍵に異常は見当たらない。それでも、夜逃げ屋の社長は「川上さんの話が本当なら、ストーカーは部屋に入っている」と断言する。その言葉は、想像していた以上に重く、現実味を帯びていた。そこで大家に事情を説明し、引っ越しの相談を持ちかけた川上さんとスタッフは、思いもよらない事実を知らされることになる。日常のなかに潜んでいた恐怖が、はっきりと形を持った瞬間だった。
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「こんな方法があるとは思わなかった」作者も驚いた犯行手口
実際にこの話を聞いたときの心境について、宮野さんは「冗談抜きで本当に驚きました。鍵を手に入れる手口にいろんな方法があるとは聞いたことがありましたが、こんなものがあるとは思わなかったので。鍵の二重ロックなどは必要だと思います」と語る。何気ない日常の裏側に潜む危険を、現場の視点から突きつけるエピソードとなっている。
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実話だからこそ突き刺さる“静かな恐怖”
「夜逃げ屋日記」は2023年6月に書籍化され、宮野さんと夜逃げ屋の社長による対談も公開されている(前編/後編)。派手な演出ではなく、現実に起きた出来事として淡々と描かれるからこそ、その恐怖はより深く読者に迫ってくる。身近な生活のなかに潜む危険に、改めて目を向けさせる作品である。
取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)
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