
夢と希望を抱いて入社したはずの会社。しかし、待っていたのは、入社初日に先輩から「明後日辞めるから、ごめんね」と告げられる、異常な日常だった――。
じょん(@John25uru)さんが描く実録漫画『暗黒労働編』が、SNSで大きな反響を呼んでいる。次々と同期が去っていく中、「とりあえず3年は」という言葉を呪文のように唱え、4年間勤め上げた果てに待っていたのは、身体の悲鳴と神経症の発症だった。過酷な労働環境に身を置いた一人の新入社員が、いかにして「社畜」となり、そして去ったのか。その壮絶な制作秘話を聞いた。
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「社会人の当たり前」という呪縛。徹夜と2時間睡眠が日常化した4年間



入社後、じょんさんを待ち受けていたのは、社内研修や打ち合わせだけで定時が過ぎ、そこからようやく自分の業務が始まるという過酷なルーティンだった。
上司からは「社会人は頑張るのが当たり前」と説かれ、次第に深夜残業を「普通」だと刷り込まれていく。当時の睡眠記録を見返すと、徹夜や2〜4時間睡眠ばかりで、自分でも戦慄するほどハードだった、とじょんさんは振り返る。
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自由な側面もありましたが、任される業務量が多くスピードも求められました。人が抜ければその分がさらにのしかかり、周囲からは『顔、死んでるよ』と言われる日々でした。
「休みの日まで仕事をしている」 身体よりも先に心が悲鳴を上げた瞬間
最もつらかったのは、連休中に仕事を片付けるために、お盆や正月休みを返上して徹夜で作業していたことだという。
とてつもなく眠いのにやらなければいけない状況と、せっかくの休みを削っているというダブルの苦しみで、頭がおかしくなりそうでした。睡眠不足はもちろん身体に悪いですが、自分の好きなことに時間を割けない精神的ダメージも相当なものでした。
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深夜1時を過ぎ、早く寝なければと思う一方で、「寝てしまったら、明日(仕事)が来てしまう」という恐怖に震える。そんな極限状態の中で、じょんさんの身体にはついに無視できない症状が現れ始めた。
「200社以上の応募」 どん底から這い上がった経験を笑いに変えて
退職を決意したのは、健康こそが一番だと危機感を感じたから。その後、じょんさんは退職してから転職活動を始め、200社以上に応募し、何十社もの面接を経験したという。
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漫画を描き始めたきっかけは、父から『転職活動の体験記でも書いたら?』と言われたことでした。確かに、自分のような経験をしている人は少ないだろうし、おもしろそうだと思ったんです。でも、転職活動よりも前職のハードワーク時代の方がネタが豊富だったので(笑)、まずはこの『暗黒労働編』から描き始めることにしました。
現在は自身の経験を「ネタ」として消化し、発信しているじょんさん。新人が半日で逃げ出すような環境で戦い抜いた彼の記録は、今まさに「頑張りすぎている」多くの社会人の心に、健康の尊さを問いかけている。
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取材協力:じょん(@John25uru)
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