
漫画やアニメでは、迷ったときに頭の中に現れる「天使」と「悪魔」が言い争う――そんなおなじみの場面がある。しかし、もしその天使と悪魔がすでに“とんでもない修羅場”の最中だったらどうなるのか——。そんな発想から生まれた4コマ漫画が、読者の予想を軽やかに裏切り話題となっている。
漫画経験ゼロから始まった「4コマ1000本ノック」



漫画を描いたのは、Xで4コマ作品を発表している津夏なつな(@tunatu727)さん。漫画経験ゼロからスタートし、「4コマ1000本ノック」と題して毎日オリジナルの4コマを投稿するという挑戦を続け、多くの読者を集めている。
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今回紹介する作品「お取込み中」も、その挑戦の中から生まれた1本だ。「脳内の天使と悪魔」という定番のシチュエーションから始まりながら、2コマ目で事態は一変。赤く染まった包丁を握る天使と、そのそばに横たわる悪魔という、思わず「どういう状況!?」と突っ込みたくなる展開が待ち受けている。
ベタなテーマだからこそ生まれる新しいオチ
津夏さんは「天使と悪魔」というテーマについて、「4コマ漫画などではよくあるテーマの1つです」と語る。今回の作品は、そのベタな設定でどれだけパターンを広げられるかという挑戦の中で生まれたという。
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「普通は天使と悪魔が仲たがいした結果、取り返しのつかないオチにつながるのですが、そのオチの“先”を描いてみようと思いました」。すでに事件が起きた後の状況を見せることで、読者に「ここに至るまでどんなドラマがあったのか」を想像してもらう構成にしたという。「ここまでにどんなドラマがあったのか、いろいろ想像して楽しんでもらえたらと思います」。
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読者の想像力が生む“その後のドラマ”
この作品は、Xでの反響コメントとともにまとめられた電子書籍「4コマ1000本ノックベストセレクション~みんなのコメント付き~」にも収録されている。読者からは「よりによって天使の方が刺すなんて」「エラい修羅場」「斜め上でぶち破る展開」など、驚きと笑いが入り混じった声が寄せられた。
津夏さん自身も、コメントを通じてさまざまな発想に触れたという。「『いろいろ禍根があったんだろうな』と経緯を想像したり、『よりヤバそうな方へ誘惑されそう』とこの先の展開を想像してくれたり。この4コマからいろいろなドラマを想像してほしかったので、期待通りの反応でうれしかったです」と振り返る。
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さらに印象に残ったコメントもあったという。「『新しい天使がやってきて、今後はこの子が悪魔になるんだろうね』というコメントを見て、とてもおもしろい展開だと感心しました」。自分では思いつかなかった“その後の物語”を読者が生み出してくれることも多いといい、「そのままネタとして拝借したいくらいです(笑)」と笑う。
4コマという短い形式でありながら、読者の想像力を刺激し次々とドラマを生み出していく津夏さんの作品。定番設定をあえて裏返すことで、思いがけないストーリーの広がりが生まれている。
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取材協力:津夏なつな(@tunatu727)
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