
『「お母さんの言うとおり」にしてきたのに 家族全員でいじめと戦うということ。サキコの場合』は、過保護な母の振る舞いによって孤立したサキコが、幼稚園から小学校にいたるまでのいじめにつながるトラブルの要因となってしまう姿を描いた漫画。
家族にも悟られず4年間ものいじめに耐えたハルコを描いた漫画『家族全員でいじめと戦うということ。』の続編で、それぞれ単体でも完結した物語となっているが、「いじめが起こる背景やさまざまな感情、想いは、ひとりの視点からでは絶対にすべてみることはできない」と作者・さやけん(嵯野剣)さんが語るように、共に読むことで、その複雑さを感じることができる。
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そこで、子どもたちの関係性にも影響を与えるモンスターペアレントの存在についてどう感じているか、自身も母であるさやけん/嵯野 剣(@saya_ken2)さんに話を聞いた。
過保護な母によって幼稚園で孤立するサキコ
父と祖母の意向で公立の幼稚園へ入学したサキコ。私立園への入学を希望していたサキコの母は、公立園のことをよく思っておらず、過保護なクレームを入れるようになる。サキコはそんな母のことを自分を守るために正しいことをしていると信じていたが、周りの子どもたちはサキコと関わることを避けるようになっていく…。孤立するサキコにクラスの人気者・りぃちゃんが手を差し伸べ、仲を深めるものの、それをよく思わないクラスメイトによってふたりの関係は悪化し、さらに、転校生のハルコも巻き込んだいじめへと発展してしまう。
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「断罪」ではなく幸せを考えるきっかけに
──モンスターペアレントに対して、率直にどんな思いを持っていますか?
はじめはこうじゃなかったんだろうな、我が子を大事に想う行動がエスカレートして、自分でも歯止めが利かなくなっているのかな、と感じました。
最初は子どものためだったのに、いつしか自分の感情を晴らすのが目的になってしまっているのかな、と…。自分も同じ立場ならこうなるかもしれない。常に冷静であろうと感じています。
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──さやけんさんご自身がモンスターペアレントに接したご経験はありますか?
どうでしょうか…。 ん?と感じることは何度かはあったかもしれません。けれども決して苦言を呈したりせず、その場しのぎでうわべだけで済ませてきたので、深く関わらないようにしていました。実際はどうだったんでしょうね。
──子に愛情を注ぐ親がモンスターペアレントになってしまう一線は、どこにあると思いますか?
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サキコのように問題が多発してしまうと、気持ちが落ち着く暇がないので一線を超えるのはたやすい気がします。
また、話を親身に聞いてくれる家族や友人がいなかったこと。止めてくれる人がいなかった、またはそれを聞き入れる性格ではなかった・関係性ではなかったことが要因になる気がします。
──さやけんさんもお母さんでいらっしゃいますが、子どもやその友達との関わり方で意識していることはありますか?
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子どもの問題に対して、可能な限りは親の私が口出すことはしないようにしています。なんだかんだケンカしたって、視線を離してもとに戻せばまたいつも通り遊んでいたりするものですから、あまり急いで決断を出さない。子どもの言うことを信じすぎて、思い込まないようにしています。
──読者へのメッセージをお願いします。
このお話に興味をもってくださり、読んでくださった皆様、ありがとうございます!お話の結末や、ある登場人物に対して、納得がいかない部分も含まれているだろうとは思いますが、「断罪」ではなく子どもたちが幸せになるためにはどうすればいいのか。その子の正解はどういうものなのか。そんなことを、考えるきっかけになればうれしいです。
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■取材協力:さやけん/嵯野 剣(@saya_ken2)
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