
駅の改札口やホームには、日々ありとあらゆる人間がやってくる。元駅員という経歴を持つ漫画家のザバックさん(@theback_blog)は、そんな駅でのリアルな日常や理不尽なトラブルを、ユニークな動物キャラクターを用いてSNSで発信している。愛らしい絵柄とは裏腹に、そこに描かれているのは接客業の過酷な現実だ。



切符をなくして「逆ギレ」する客
ある日、改札窓口に現れたのは、「ごめーん、切符なくしたわ。通してー」と悪びれもせず、ヘラヘラと笑いながら通過しようとする女性客だった。駅員キャラクターのペン助が、規則に則って再購入が必要である旨を伝えた途端、彼女の態度は豹変する。
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「ふざけんな! どこにそんなルールが書いてあるのよ!」
突如として怒鳴り散らし、ネットにも記載がある事実を伝えても「あんたの態度が悪い、気に食わないわ」と完全に論点をすり替え、断固として運賃を支払おうとしないのだ。自分の非を認めず、駅員に理不尽な怒りをぶつける、現場を悩ませるトラブルの1つである。
「時刻表の意味」を勘違いしている大人
また別の日のホームでは、出発していく列車を見送るペン助のもとへ、息を切らした男性客が駆け込んできた。彼は「今の電車、出発時間が早かったぞ!」と文句をつけ始めたのだ。
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言うまでもなく、時刻表に記載されているのは「電車が発車する時刻」である。しかし、この男性は「時刻表の時間にホームへ到着すれば乗車できる」という謎の思い込みを抱えていたらしい。事実を告げられ、自分の勘違いに気づいて呆然と立ち尽くす姿が描かれているが、駅員にとってはたまったものではない。
デジタル化が進んでも変わらないもの
近年は交通系ICカードの利用が当たり前になった。ザバックさんによると、最近ではスマートフォンを利用したモバイルICカードの普及が目覚ましく、驚くべきことに通学定期券までもが端末に登録できる時代になったという。「時代は変化していくので、置いていかれないようにしたい」とザバックさんは語る。
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テクノロジーの進化により、物理的な切符の紛失トラブル自体は確かに減少傾向にあるのだろう。しかし、どれほどシステムが便利になっても、人間の思い込みや理不尽なクレームが完全に消え去るわけではない。今日も日本のどこかの駅で、ペン助のように理不尽な客の前でため息をついている駅員がいるはずだ。
取材協力:ザバック(@theback_blog)
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