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日本大学文理学部キャンパスで日本大学文理学部次世代社会研究センター(以下、「日大文理RINGS」)主催のエネルギーセミナーが2025年12月5日に開催された。セミナーの前半は、株式会社ユニバーサルエネルギー研究所代表の金田武司さんが登壇し、「歴史から考える日本のエネルギー問題」をテーマに特別講演。後半は、金田さんと日本大学文理学部 情報科学科准教授・日大文理RINGSセンター長の大澤正彦先生との対談が行われた。前編となる今回は、エネルギー資源が通貨の価値や戦争に関わっているという、これまで知ることがなかった新たな視点を提示された金田さんの特別講演の様子をレポート!


株式会社ユニバーサルエネルギー研究所の金田武司さん


「一万円の価値は誰が保証する?」エネルギー資源が少ない国の“国家破綻”という現実


一万円札の価値は、一体誰が保証しているのでしょう。実は、日本では政府も日銀も「必ず一万円の価値がある」と約束しているわけではありません。その仕組みを考えてみると、エネルギーの話につながっていきます。


紅茶の産地として知られる南アジアの国・スリランカは、原油や石炭といったエネルギー資源に恵まれないため輸入に頼っていましたが、原油・石炭価格の高騰で支払不能(デフォルト)となって電力の供給が停止し、2022年に国家破綻しました。資源を持たない国は、破綻しそうになってもほかの国がなかなか助けてくれません。「返せる見込みのない国にはお金は貸せない」という資本主義のルールがあるからです。資源がなければ電気が作れず、産業が回らず、借りたお金を返す力も生まれません。破綻直前には、イランから輸入していた石油の代金が払えずに、紅茶との物々交換を行っていたくらいです。


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