花嫁修業と奴隷解放に青春を捧げた令嬢パトリシアは、皮肉にも元奴隷の侍女に婚約者を奪われることに。裏切りに傷つきつつも「皇太子妃にはなりません」と宣言し、彼女は社交界を去る。そして、心機一転、辺境の学園で青春を謳歌しようとしたら、新たな地でもいろいろな出来事に巻き込まれることに。そんな彼女には、弟のような存在だったはずのクライヴ皇子がどんなときも見守り、寄り添ってくれていて――。

自らの意思で「振り回されるだけの人生」を終えた1人の女性の、新たな成長物語を描いた『ぷちっとキレた令嬢パトリシアは人生を謳歌することにした』。本作はWeb小説サイト「カクヨム」で2024年度恋愛ジャンルランキング年間8位を獲得、2025年には角川ビーンズ文庫よりノベル版が刊行された人気作だが、そのコミカライズ版が発売され、注目を浴びている。
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今回は、コミカライズ版の発売について、「カクヨム」で連載・ノベル版の著者でもある原作者のあまNatuさん、シナリオ・構成を担当した玉光さん、作画を担当したほこらさんに話を聞いた。




――『ぷちっとキレた令嬢パトリシアは人生を謳歌することにした』の設定や内容はどのようにして考えられたのでしょうか?
【あまNatu】ネット上でたくさんの人に読んでもらうためには、顔であるタイトルが大切。では目につくタイトルは何だろうか?「ぷちっとキレた」なんて目につくよな、という思いつきからこの物語は始まりました。婚約破棄されるのではおもしろくない。自分から破棄する女性にしよう。など、王道の中に変化を入れようと工夫しました。
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――シナリオ執筆の際に、工夫したりこだわったりした点があれば教えてください。
【玉光】読者の人生を1ミリでも救う言葉。これを入れたい、というのが自分のこだわりです。最近の漫画はテンポよく読めますし、ざまぁの爽快感も半端ないです。それはそれで大切ですが、私はサクッとは終わらせたくなかった。パトリシアには一途に愛してくれる男性がいるのですが、この男性キャラがいなかったとしても、彼女は究極のハッピーエンドにたどり着くんです。恋愛や結婚をふりほどいて、彼女は幸せをつかんでいく―。パトリシアは、どのようにしてハッピーエンドに行きついたのか?ぜひご覧いただきたいです!
そんなパトリシアが戦う理由は、相手を負かすためじゃなくてあくまで「自分を取り戻すため」なんです。シナリオでは、彼女が傷つく場面ほど丁寧に痛みを誤魔化さずに描きました。痛みを誤魔化さず描写することで、そのあとに来る反撃が読者の胸に刺さるのではないでしょうか?読者の皆さんが「私も、我慢しなくていいんだ」「私も、怒っていいんだ」って思えたら本当にうれしいです!
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――作画で工夫をしたり、力を入れた部分があれば教えてください。
【ほこら】作中、美男美女ばかり登場するので、その描き分けや雰囲気を区別できるよう意識して描かせていただきました。
――作中にはすてきで個性的なキャラクターがたくさん登場しますが、執筆にあたり一番こだわりや、思い入れがあるキャラクターを教えてください。
【あまNatu】パトリシアやクライヴは当たり前だと思うので…。連載中にとても強いお声をいただいたのが(パトリシアを侮辱したり嫌がらせをする)セシリーでした。ですが彼女のおかげで物語が大いに盛り上がったのも間違いないため、作者としては感謝しかありません。とにかく話が通じない、斜め上の受け答えをする。でも悪気がない。意外と書くのが大変だったのを覚えています。
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【玉光】もちろんパトリシアは私の魂を削って書いたわけですが、シェリルというパトリシアの親友になる女性も物語最大のキーマンとして書きました。
それから、もう1つ…何といっても敵勢力ではないでしょうか。SNSでもよく見かけるので常々思っているのですが、本当に怖い人って悪意のある人じゃないですよね。自分の正しさを疑わない人間が一番怖いものですよ。そういう人って日常生活の近いところに存在していて、それこそ隣の家に住む人かもしれないですし。相手を傷つけている自覚がない。相手の尊厳を奪ってる自覚がない。なのに、善人の顔をして笑っている―。そういう相手ほど、パトリシアの言葉が効くんですよね。正論じゃなくて生き様でぶん殴れる主人公が映えるんです。敵を立てることで主人公の輝きは何倍にもなりますから、そこは本気で作りこみました。
【ほこら】登場シーンこそそこまで多くはないのですが、個人的にはパトリシアの婚約者だった、アレックスです。イケメンなのですが常に「残念な」がつくように意識してたので、ほかの美男子とは違った気持ちで描けて楽しかったです。
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――最後にメッセージをお願いします。
【あまNatu】ここまで読んでくださりありがとうございます!たくさんの人が携わってくださったすてきな作品となっております。クスッと笑えてスカッと爽快できること間違いなしですので、ぜひ読んでみてください。
【玉光】もし今、あなたが「私って、こんな扱いをされても仕方ないのかな」って思っているのなら…もし今、あなたが「怒ったら嫌われる」「我慢するのが大人」って、自分の気持ちを飲み込んでいるのなら…パトリシアに会ってほしいです。この作品は、我慢が美徳だった女性たちに向けた、人生の反撃の物語。だから、読んだあと絶対に思うはずです。「私も私の味方でいよう」「私の人生を生きよう」って。パトリシアのキレ方は、必ずあなたを救うはず。ぜひ、彼女の人生を見届けてください。
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【ほこら】インタビューを読んでいただきありがとうございます。作品にはたくさんのキャラクターが登場するので皆さんのお気に入りをぜひ見つけていただき、主人公と一緒にスカッとしていただけたらうれしいです!ぜひ読んでみてください。
つらいことを乗り越え仲間と明るく前向きに生きるパトリシアの姿に励まされる異世界漫画『ぷちっとキレた令嬢パトリシアは人生を謳歌することにした』。まだの人は、ぜひ読んでみて!
取材協力:あまNatu(@amanatumikan11)、玉光(@tama_and_mitsu)、ほこら(@hokoran)
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