道頓堀を左手に見て道頓堀商店街を進むと、右手に中座くいだおれビルの目印である巨大なくいだおれ人形が見えてくる。その角を曲がって50メートルほど進んだ左手が法善寺横丁の入口だ。国内外の観光客で賑わう道頓堀のすぐそばにもかかわらず、日中は落ち着いたレトロな雰囲気が漂っており、まるで別世界だ。法善寺横丁を歩いて、なにわの歴史と情緒を体感してみよう。

道頓堀を左手に見て道頓堀商店街を進むと、右手に中座くいだおれビルの目印である巨大なくいだおれ人形が見えてくる。その角を曲がって50メートルほど進んだ左手が法善寺横丁の入口だ。国内外の観光客で賑わう道頓堀のすぐそばにもかかわらず、日中は落ち着いたレトロな雰囲気が漂っており、まるで別世界だ。法善寺横丁を歩いて、なにわの歴史と情緒を体感してみよう。

現在の法善寺横丁がある場所は、もともと約400年前にできた法善寺の境内で、お寺の参拝客のための露店が並んでいた。1945年、太平洋戦争の空襲でお寺も横丁も焼失してしまったが、戦後に復興し飲み屋街として賑わうようになった。

法善寺横丁は平行する2本の路地からできており、長さは約80メートル。道頓堀により近い路地の東西入口には「法善寺横丁」と書かれた看板が掲げられている。西の看板は喜劇役者の藤山寛美が、東の看板は落語家の3代目桂春団治がしたためた書とのことだ。入口からなにわ情緒を感じさせてくれる。
看板のある小路には入らず、南側にあるもう一本の小径へ。そこには名前の由来となった法善寺がある。ここで有名なのが、全身苔で覆われた西向不動明王像。水をかけて病気平癒、商売繁盛、縁結びの願掛けをするため、「水掛け不動尊」と呼ばれている。だが実は「水掛け」の作法は意外と歴史が浅く、戦後に始まったものらしい。ただ、戦火を免れて今も多くの参拝客が訪れる不動明王像の風格はさすがのものだ。

法善寺のすぐ横には有名ぜんざい店の夫婦善哉がある。昭和初期の作家・織田作之助の出世作『夫婦善哉』で、主人公夫婦が仲良くぜんざいを食べたという場面で一躍有名になった。看板メニューは今でも「めおとぜんざい」。カップルで食べると仲良くなれるという縁起物だ。1つのお盆にぜんざいが入った2つのお椀がのっているのが特徴。2つのお椀で一人前だそうだ。
法善寺からさらに横丁の奥へ進むと見えてくるのがおかめ。1954年から続く老舗のおでん店で、現在は3代目となる女将さんが切り盛りしている。おでんは透き通る出しが特徴で優しいけれどしっかりした味わい。女将さんの接客と料理で身も心も温まる名店だ。人気店だが、平日の早い時間なら予約なしで入れることもある。

法善寺横丁を存分に楽しんだら、浮世小路から道頓堀に戻ってみよう。横丁の一本目の路地を東から西に進むと、ちょうど路地の中ほどに左折できる小路が現れる。そこが浮世小路だ。提灯に照らされたほのぐらい路地に入ると、両側の壁に、大正から昭和初期にかけての道頓堀の町並みを再現した絵地図などが展示されている。路地を少し進むと一寸法師を祀った日本一小さい神社と言われている一寸法師大明神がお目見え。お社の下部にあるおみくじも人気だ。

浮世小路を通り抜けると、道頓堀商店街の喧騒に戻ってくる。しばし道頓堀の賑わいに身を置いてみると、過去の時代にタイムスリップして、また現実世界に戻ってきたような感覚におちいる。道頓堀から徒歩5分ほどの距離にある法善寺横丁の歴史散歩。提灯や看板に灯がともる夜もまた、日中とは違う魅力があるのでおすすめだ。
夫婦善哉
住所:大阪府大阪市中央区難波1丁目2-10 法善寺MEOUTOビル
アクセス:【電車】Osaka Metro御堂筋線なんば駅から徒歩約5分、Osaka Metro堺筋線・千日前線・近鉄日本橋駅から徒歩約5分
駐車場:なし
営業時間:10時~22時
定休日:なし
おかめ
住所:大阪府大阪市中央区難波1丁目1−8
アクセス:【電車】Osaka Metro御堂筋線なんば駅から徒歩約5分、Osaka Metro堺筋線・千日前線・近鉄日本橋駅から徒歩約5分
駐車場:なし
営業時間:16時30分~21時
定休日:月曜日、第1、第3日曜日
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取材・文=レックス 二宮大輔