
数々のダイエット法を試し、痩せてはリバウンドを繰り返してきた漫画家のわたなべぽんさん。彼女が研究を重ねて行き着いたのは、「美人になったつもりダイエット」。日々のすべての行動を「美人ならどうするか」に置き換えて考え、それを実行することで痩せていくというダイエットだ。その実体験を描いたコミックエッセイ『スリム美人の生活習慣を真似したら1年間で30キロ痩せました』は、累計34万部を超える大ヒット作となり、発売から12年が経った今でも多くの読者に支持されている。 165センチ・95キロからわずか1年間で30キロの減量に成功したわたなべさん。ダイエットが日々の生活や考え方にどのような影響を与えたのか、その変化を聞いた。
続きを読む
理想の自分を具体的に思い浮かべることでダイエットに成功
わたなべさんが30キロの減量に成功した秘密は、ストイックな努力や我慢ではなく、「理想の自分」を具体的に設定し、その行動様式を徹底的にまねるという戦略にある。
まず「もったいないから全部食べる」「おなかが空いていないのに口にする」といった「太る自分」の習慣を客観的に観察し自覚したうえで、「スリム美人ならどうする?」を判断基準に据え、「スリム美人」の習慣をインストールした。具体的には、食事中はおなかが膨れてきたら残してでも食べるのをやめる「満腹になる前にやめる」を実行し、家に間食を置かず、本当に食べたいものだけを特別なご褒美として選んだ。そのほか、「スリム美人はエレベーターなんて使わない。シャキシャキ階段を上るはずだ!」と意識して階段を使ったり姿勢を正したりする小さな積み重ねにより、確実に体が変わった。
続きを読む
体重が落ち始めると自己評価が変わり「体が軽くなると、動くのが楽しくなる」と感じるようになり、ダイエットは一時的なイベントではなく「スリム美人」という理想の自分を生きるための習慣そのものへと変わっていった。

作者インタビュー
太っている人の思考の癖をちゃんと見つめ、前向きに方向転換したことで30キロの減量に成功したわたなべさん。ダイエットを通じて体重だけでなく、マインドや生き方にも大きな変化があったという。その具体的な変化について聞いてみた。
続きを読む
――行動が変わった結果、「体重の増減」以外に、ご自身の気分や幸福度にどのような変化がありましたか?
極端に落ち込むことが少なくなり、過ごしやすくなったと思います。些細な嫌なことがあるだけで心の中で自分や誰かを責めたりして落ち込んでしまうことが多かったんですが、理想や目標に向かって生活を整えていくとその感情の起伏もなだらかになっていきました。「自分を責めない」そのおかげで幸福度の底上げができたように思います。
――習慣が変わったことで、人間関係や仕事など、ダイエット以外の分野にもよい影響はありましたか?
続きを読む
出不精で引っ込み思案だった性格が少し解消されて、人との交流に尻込みすることが減ったので、友人からの誘いや仕事に対してフットワークが軽くなったと感じています。そしてこれまで自己主張が苦手で人任せだったことも「自分で決めること」ができるようになった気がしています。これまでは「私なんて…」という気持ちがあったため自分の意見をはっきり言うことが難しかったのですが、ダイエットを通じて自己肯定感が上がったからか、意見を言うことや断ることができるようになったと自分では思っています。
――わたなべさんにとって、ダイエットとは「何を失い(減らし)、何を得る(増やす)」ことでしたか?
続きを読む
自分に対してのネガティブな考え方を減らすことで、自分にとらわれる必要がなくなり、生きやすさを得ることができたように思います。太っているとき、人目が気になったり、だらしない自分のことを責めたりして、頭の中にはずっと「自分」が主語の言葉ばかりが頭の中をグルグルしていました。「私って…」「私なんか…」「私だって…」そうやって常に自分を責めて生きるのはやっぱりしんどかったですね。でも少しずつスリムになっていき、自分の生活を整えられるようになっていくと、「私」が主語の独り言がどんどん減っていきました。体重とともに重い足かせが外れたような気持ちでしたね。
――この本を執筆してからご自身の生活や意識で変わったことはありますか?
続きを読む
まず運動が嫌いじゃなくなりました。激しい運動は今もほとんどしませんが、以前は興味を持てなかった(というより自分には無理だと諦めていた)低山登山や山歩き、太極拳などを楽しんでいます。それから本に寄せられたお手紙などでたくさんの方々のダイエット体験を聞く機会が増え、私の中でダイエットへの考え方がまた少し変わってきたのを感じています。例えば「◯◯ダイエットが効く!」と言われていても、人の体質は千差万別、必ずしも万人に効果があるとはいえないんだなーと。世の中には「おなかを壊しやすい」「お肌が荒れやすい」「髪がうねる」「太れない」などなど体質の個性があるのと同じように、「太りやすい」「痩せにくい」体質の人も確実にいるんですよね。なのでダイエッターの方々には必要以上に自分を責めずに、自分に合ったダイエット方法で、楽しんで生活や体を整えていってもらえたらなぁと思います。

取材協力:わたなべぽん
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。
記事一覧に戻る