
家賃5000円という破格の物件に引っ越してきたのは、母親とその子ども、内縁の夫という訳ありの家族。家賃が破格の理由は、このアパートが「出る」といわく付きの物件だったからだ。今回は、爽さん(@ktt0310)の創作漫画「幼女と幽霊」を紹介するとともに、制作秘話を伺った。※本作はセンシティブな表現があります。閲覧にご注意ください。
続きを読む
子どもの髪を切り足蹴りする内縁の夫



格安物件の安さの理由は、霊が住み着いているからだ。今まで霊の「すみ」が気に入らない住人は、霊的現象で脅かし、追い出してきた。今回も新しい住人たちを、すみは押し入れの片隅から伺っていた。
当初、子どもはうるさいから追い出そうと考えていたすみ。しかし、騒々しいのは大人たちのほうだった。男は「髪が長い」からと、りのの毛をバッサリ切り、抵抗する子どもを足蹴りにした。
続きを読む
耐えるりのの姿に自身の過去を重ねたすみは、男と母親を追い出すことにした。突然の霊的現象に怯えた2人は、アパートを逃げ出す。
置き去りにされた幼女と幽霊の絆
2人はりのを置き去りにしたまま、迎えにくることはなかった。りのには幽霊のすみが見え、奇妙な2人だけの生活が始まる。
しかし、りのは人間だ。日が経つにつれ食料は減り、腐ったものを食べて食中毒を起こしてしまう。吐いて苦しむりのを見て、すみはなんとか助けようと動いた。
続きを読む
無事に助かったりのは父親側へ引き取られたが、離れても刻まれた2人の絆に「涙が止まらない」という読者が続出した。作者の爽さんは「とてもうれしかったです。虐待や自殺などのシーンが出てくるので、あまり読んでもらえないかも…と思っていましたが、温かいコメントをたくさん頂けて、とても励みになりました」と語る。
怖がりだからこそ描けた「感動するホラー」
制作のきっかけについて爽さんは、「本来私はとても怖がりなくせに、ホラー映画を観てしまうタイプです。制作前もホラー映画を観てビビり散らしていて、この恐怖をなんとかしたくて怖くない、感動するホラー漫画を描こう、と思い立ったのがきっかけです」と明かす。
続きを読む
こだわったポイントは「隙間時間に気軽に読んでもらえればいいなと思い、とにかく『短くわかりやすく』にこだわりました。見やすい画面作り、セリフも多くなりすぎないように気をつけました」と語った。セリフを少なく絵で感情を表現したことが、多くの人の心を動かしたのだろう。
取材提供:爽(@ktt0310)
※記事内の価格は特に記載がない場合は税込み表示です。製品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格が異なる場合があります。
記事一覧に戻る