
子供のころから漫画が好きで、ユーモア溢れる漫画を描いている宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。X(旧Twitter)にて公開された「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれた人気漫画だ。今回は、過去にウォーカープラスで紹介した「夜逃げ屋日記」の49~50話をお届けするとともに、著者に依頼者が夜逃げを選択したことについても話を聞いた。
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"誰かの人生"が確かに息づいている作品



「もう本人はこの世にはいませんから、自分の想像になりますが妹さんの話を聞く限りやってよかったと思っています」と話すのは作者・宮野シンイチさん。自身も夜逃げ屋スタッフとして勤務しながら、そこで得た経験を「夜逃げ屋日記」として漫画にし、SNSで公開している。
今回の依頼者は、余命3カ月を告げられながらも夜逃げを決意した75歳の女性ミツコさん。夫や義母から「お前は家から出るな」「お前はウチの嫁失格じゃ」などの暴言を吐かれ、もはや自分自身が何者であるかも忘れてしまうくらいひどい結婚生活を過ごしていた。
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手鏡を渡され、映った自分自身の姿を見てようやく「ミツコ、ミツコ。私、老けたなぁ」と自分が誰かを思い出し涙を流すと、夜逃げ屋の社長から「海を見に行こうか」と誘われる。大好きな母を亡くして涙を流すつらい日々を過ごした思い出の海、50年前に嫁いでから一度も見ることができなかった海…。感情を引き込むようなコマ割りの連続と、海を見ながら「ただいま」と呟くミツコさんの姿には、思わず堪えていた涙が溢れてしまう。
実話をもとに描かれた本作「夜逃げ屋日記」はただの物語ではなく、"誰かの人生"が確かに息づいており、それが鮮明に描かれている。ぜひ一度読んでみてほしい。
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取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)
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