
「M-1グランプリ」にて2022年から2年連続で準決勝に進出し、2024年には悲願の決勝進出と着実に認知度を高めているお笑いコンビ・ママタルト。独特な言い回しの長尺ツッコミが癖になるツッコミ担当・檜原洋平さんは、持ち前の陽気な性格とハッピーオーラで笑顔を届けるご機嫌ボーイだ。「ママタルト檜原の楽しみ日記」では、そんな檜原さんの生活にある“お楽しみ”を皆さんにおすそ分け!

「M-1グランプリ」にて2022年から2年連続で準決勝に進出し、2024年には悲願の決勝進出と着実に認知度を高めているお笑いコンビ・ママタルト。独特な言い回しの長尺ツッコミが癖になるツッコミ担当・檜原洋平さんは、持ち前の陽気な性格とハッピーオーラで笑顔を届けるご機嫌ボーイだ。「ママタルト檜原の楽しみ日記」では、そんな檜原さんの生活にある“お楽しみ”を皆さんにおすそ分け!
第23回の更新です。
秋がきましたね。ちょっと前まで暑くて外に出るのが嫌だったのに、もう寒くて外に出るのが嫌になっていて、ブチギレるかと思いました。
(天気にブチギレて天空にいる神々に向かって空へ火矢を放とうとしたんですが、Amazonで矢を探している時、応援してくれる皆さんの顔が浮かんで、いかんいかんとスッと矢5万本をカートから削除しました。)
このエッセイを更新している今日はとてもいい日でした。
大喜利ライブがあったのですが、「ぱいぱいでか美みたいな名前を教えてください。」というお題に対して、「笑顔よし子」と回答することができたのです。これは嬉しかったです。
今回のお楽しみはハンドソープ。
そもそもこの連載は僕の日々のお楽しみを皆さんにお届けしたいという気持ちから始まったものなんですが、いよいよ23回目にして連載のために買い物をし始めました。
ボボボーボ・ボーボボのビュティだったら「買いだした!!!!!!!!」とコマの左側から顔の半分を出して、目をびよーんと突き出してツッコんでいるでしょう。
子供の時に「現世と冥界の逆転」という遊戯王カードがあったんですが、それは山札と墓地のカードをまるごと入れ替えるカードで、対戦が始まってすぐに使うと相手の山札を0枚にすることができるおそろしいカードでした。
(2015年1月1日に「現世と冥界の逆転」は新しいテキストに変わり、お互いに墓地に15枚以上のカードがないと発動できなくなりました。この補足をいれてくるとはかなり現代的やろう。「現世と冥界の逆転」の効果を間違えて覚えて、どんな被害があるねんという話やろう。)
そんな俺は今、「生活とエッセイの逆転」。生活からエッセイのテーマを見つけるのではなく、エッセイに書くものを買って生活をするようになりました。
実はもうすでにエッセイのための買い物はいくつもしていて、そのうちエッセイのタイトルも「ショッピング男!ひわ蔵」に変わるでしょう。
今回買ったのはハンドソープ。
Xで見かけたリッツカールトンのトイレにあるらしいハンドソープ、「ディプティック アール デュ ソワン マイルドハンド ウォッシュ」を買いました。かなり高級でした。
このハンドソープのすごいところは、本気で振りおろしたら人を冥界に送れるくらい分厚い瓶に入っているのです。インスタグラムのストーリーズに投稿したら「私も使っているのですが、洗面台から床に落として割れました。気をつけてください」とメッセージが来たほどです。
(俺には昔、インスタグラムのストーリーズを取り憑かれたように投稿していた時期がある。生活の全てをインスタグラムに投稿しないと気が済まなかったのだ。ある時コンビニのトイレで用を足したあと便器に向かってカメラを向け、「めちゃうんちでた!」とストーリーズに投稿しようとしていた時、我に返った)
公式には「ヘーゼルナッツ1粒ほどの量を手に取り、水を加えて泡立ててください」と書かれていて、「ヘーゼルナッツ1粒と言われてすぐ思い浮かぶような暮らしをしている人がこれで手を洗うってわけか、おもしれえじゃねえか」と俺は瓶を睨みつけた。
いざ実際に手を洗ってみると、かなりエレガントに匂いがした。
香りの系統としてはラベンダー、ローズマリーのフレッシュさと、イランイラン、アンバーの深くてほのかに甘い香りが合わさった感じらしい。ネットで調べたらそう書いてあっただけで、俺が自力で嗅ぎ当てたわけではありません。
ラベンダーはトイレの芳香剤で嗅いだことがあるから分かる。ローズマリーはなんとなく分かるけれどローズとの違いは分からない。当然イランイランとアンバーも分からないが、それらが合わさった匂いであると知った。
このハンドソープで手を洗うというのは気分があがる。「今日は一日結構頑張ったし、帰ったらご褒美に手えでも洗うか!」と思ったのは人生で初めてでした。
手を洗うのが嫌いな俺でも手を洗いたくなるハンドソープでみんなも手を洗ってみよう。