
ヒットしているものを見ると、思わず興味が湧いてしまうのが人の常。逆に「人気だから嫌い」「流行りに乗ってるっぽくて嫌」とマジョリティを毛嫌いし、マイノリティを愛する人々もいる。今回はそんな「逆張り」に命を懸ける女子高生を主人公にした「逆張りギャグ」の漫画を紹介したい。この漫画を描いたウエダマサヒロさん(@marchin0415) は、本作「マイノリティガール」で秋田書店の第9回「NEXT CHAMPION」奨励賞を受賞。先日も、SNSで公開した筋肉マンガ「除霊ビルダー」がバズって話題になるなど、いま注目の新人作家だ。
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少数派であることが快感!異色ギャグ漫画「マイノリティガール」の魅力



主人公・尚雛葉(なおひな・ヨウ)は、「必ずマイノリティを選ぶ」という信条を持つ高校2年生だ。その“逆張り精神”は筋金入りで、雨の日には傘をさす人とささない人の数を数えるために、双眼鏡とカウンターを持ち歩く徹底ぶり。ときにはそのこだわりが行き過ぎて、トラブルを起こしてしまうこともあるという。
ある日、偶然銀行強盗に遭遇した葉は、「こういう場面に遭遇するのって、本当にごくごく少数派なんじゃ」と恍惚の表情を浮かべる。だが次の瞬間、「抵抗せず大人しくしていたらマジョリティじゃん!!」と考え、思いもよらぬ行動に出る。
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作者のウエダマサヒロさんが本作の着想を得たのは、日常の小さな違和感からだったという。「小雨のとき、周りが傘をさしていたら自分も合わせてしまうんです。そのときふと、『世の中のすべてに逆張りする人がいたらおもしろいな』と思って。しかも、それがかわいい女の子ならギャップでさらにおもしろいと感じました」と語ってくれた。
本作「マイノリティガール」は第9回「NEXT CHAMPION」で奨励賞を受賞。知らせを受けた瞬間は「めちゃくちゃうれしくて、手の震えが止まりませんでした」と当時を振り返る。
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また、ウエダさん自身も“少数派”だと感じる瞬間があるそうで、「スマホを打つとき、僕はローマ字入力派なんですが、周りの友人はみんなフリック入力。そのとき初めて『自分って少数派なんだ』と思いました」と笑って話してくれた。
一見、ひねくれているように見える“逆張り”も、貫けば1つの生き方になる。「マイノリティガール」は、そんな偏愛をまっすぐに描く痛快コメディである。興味のある人はぜひ読んでみてほしい。
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取材協力:ウエダマサヒロさん(@marchin0415)
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