
バイトからスタートし、社員に採用されて勤続15年目のベテラン社員。日々残業をこなしても手取りは十数万円。パワハラ気質な上司の圧力もひどく、長い間「辞めたい」と思いながら、重い腰をあげられなかった。ある日、突然の涙、そして布団から出られなくなる。心が限界突破し、退職を決意した思いをねこくんというキャラクターで描くあおいし(@ao144444)さんのリアルエッセイ「残業ねこ」をお届けしよう。職場で悩んでいる人に共感できる内容となっている。
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「勤続15年でも転職先ゼロ」のねこくんがくれる小さな勇気



2022年6月から投稿を始めて以来、働く人の共感を集め続けている「残業ねこ」。主人公のねこくんは、残業だらけの職場でストロング缶を片手に“明日も頑張ろう”と自分を奮い立たせる、どこか切なくも愛らしいキャラクターだ。作者・あおいしさんが、自身の体験を重ねながら描いたリアルエッセイである。
ねこくんは心と体からのSOSを受けてついに転職を決意するが、退職と転職という現実に直面する。勤続15年のキャリアがあっても、転職サイトからの反応はゼロ。「初めて自分の市場価値のなさを突きつけられた」とあおいしさんは当時を振り返る。
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そんな“ねこくんの奮闘記”が、ついに一冊の本になる。あおいしさんは「ずっと夢だったので、書籍化の話をもらったときは飛び跳ねるほどうれしかった」と語る。書籍では、SNS連載をベースにしつつ、構成を一から練り直した。さらに、ねこくんの“転職後”の物語も書き下ろしている。
あおいしさんは平日はフルタイムで働き、早朝と深夜に漫画を描く生活。「納期は絶対に守りたい」とExcelでスケジュールを管理しながらも、体調を崩すこともあったという。それでも描き続ける理由を尋ねると、「漫画はデトックス。つらいことを吐き出して整理する手段なんです」と答えた。
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「読者のみなさんがいたからこそ夢が叶った。本当に感謝しかない」と語るあおいしさん。働くことに悩みながらも前を向くねこくんの姿は、読む人の心をそっと励ます。もし「転職」という言葉が頭をよぎったら、「残業ねこ」を読んでみてほしい。きっと、明日を頑張る小さな勇気をくれるはずだ。
取材協力:あおいし(@ao144444)
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