新入社員の飲み会でのこと。「彼氏がいない」と言ったら独身社員と「付き合ってみなよ」と、ノリで付き合う雰囲気に。社員ぐるみでの「付き合えコール」にNOと言えず、2人で食事に行くことになり、ゆっくり話をしてみると?尾持トモ(@o0omotitomo0o)さんの『人生崩壊~会社ぐるみのいじめで苦手な人と無理やり付き合わされました』を紹介するとともに話を聞く。
ハラスメント問題「労基に言ってもムダだよ。何度も注意されてるけど改善されないからね!」結婚以外の逃げ道をなくす上司【作者に聞く】

ハラスメント問題で何度も労基に注意されているのに、改善されない会社?
当時、尾持さんは22歳。「飲み会中に突然50代の上司から告白され、周りにしつこく『付き合え』とコールされた時、初めて『私はいじめられていたんだ』と気づきました。さらに社長から『フッたらクビだぞ!』と言われたことも衝撃的でした。最初は『冗談でしょ?』と思いましたが、それ以上に『社長が言うんだから、本気でクビになる可能性があるのかも…』と考えてしまい、怖かったです。」と、尾持さんは会社の飲み会のノリに驚いたと話す。
世間を知らなかった尾持さん。さらに彼氏と別れたばかりで、恋愛をする気がなかったこともターゲットになった理由かもしれない。社員ぐるみで52歳独身男性の嫌田さんと付き合うように囲まれ、逃げ場のないところまで追い詰められていく。結果、2人で食事に行くことになるが、趣味のK₋POPやアニメも否定され、30歳以上違う世代間のジェネレーションギャップは激しく会話は続かない。さらに「俺みたいな人生経験豊富なお兄さんと付き合うことで、若い子特有のゴミ感性が矯正されるんだよ」と、斜め上の発言にげんなり。
性格、言動、人間性のすべてに嫌悪感がわき、「帰る」と言った尾持さん。しかし「事務課の先輩たちにいろいろ言われて、会社に居づらくなるねぇ~」「非正規だから何かあればすぐ切られる」と脅してくる。「あのときはクビになったら生きていけない、新しい会社に就くのも簡単じゃない。どうしようとパニックに陥りました。」逃げられないように囲われていき、尾持さんは恐怖をおぼえた。
最後の砦だと思っていた労基も「言ってもムダだよ。何度も注意されてるけど改善されないからね!」と、労基からは何度も注意喚起されていることを示唆し、逃げ道をふさがれた尾持さん。「この作品は、パワハラやセクハラなどのハラスメントに苦しんでいる方、過去に苦しんだ経験のある方、今苦しくて死にたいと思ってしまっているような方に、『あなたはひとりじゃないよ』と寄り添えるような漫画を描きたいという気持ちで描き始めました」と、尾持さんは制作の経緯を話す。壮絶ないじめやパワハラ体験をどのように乗り越えたのか。ひとりの女性が闘った奮闘記である。
取材協力:尾持トモ(@o0omotitomo0o)
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