
12月25日の翌日、スーパーで何度も値引きシールが貼られた丸鶏を見つけた漫画家のみこまるさん(@micomalu)。クリスマス用に売り出されたものの、売れ残って「おつとめ品」になったその姿を見て、命の犠牲を突きつけられたような気持ちになったという。そんな経験を基に描かれた「12月26日に6割引きで売られていた鶏肉に捧げる漫画」は、Xで8.6万以上の「いいね」を獲得(2025年1月7日付)し、大きな反響を呼んだ。今回は、制作の裏側についてみこまるさんに話を聞いた。
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「命の犠牲を突きつけられた」…丸鶏が語る悲しい運命



クリスマスが過ぎた翌日、値引きシールが貼られた丸鶏を見つけたママ。家族が「またチキン?」と言う中、「首を落とされ、羽をむしられ、パック詰めされて、クリスマスを過ぎたらどんどん値下げされていく鶏さんがかわいそう」という気持ちから、6割引きの丸鶏を購入した。
その夜、食べた丸鶏がママの夢枕に立ち、値引きされていく悲しさを語る。食用としてパック詰めされる人生ではなく、鳥として生きる道を願った鶏は、ママと来世の約束をする。
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みこまるさんは、本作を描いたきっかけについて、「数年前の12月26日のスーパーで、クリスマスを過ぎて割引されている丸鶏を見て、衝撃を受けたことが始まりだ」と語る。牛や豚は頭のない状態で店頭に並ぶことが多いが、鶏は丸鶏という形で売られることがある。それをおつとめ品として目にすると、「改めて命の犠牲を突きつけられたような気分になった」という。
この衝撃を伝えるため、ストーリーと絵で表現できる漫画という形で制作したそうだ。
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漫画制作のために「丸鶏」を買って観察
1ページ目の丸鶏は特に印象的だ。みこまるさんは、リアルさを追求するために実際に丸鶏のパック詰めを買って観察したという。作中でさまざまなポーズをとるため、動かしてみて観察したそうだ。観察後は参鶏湯にして美味しくいただいたと語る。
8.6万もの「いいね」がついたことについて、「たくさんの方にご覧いただき、それぞれ感じていただくことがあったようで、描いてよかったと思っている。あの時見た丸鶏に感謝している」と話した。
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みこまるさんは、普段はデジタルで漫画を描いているが、この作品は初めてアナログでペン入れをしたという。「紙をペンが引っ掻く感覚を味わいたくて挑戦してみた。これからもデジタルとアナログ、両方のいいところを取っていきたい」と語った。
みこまるさんの作品は、他にも「経費で不倫する夫の人生を壊してもいいですか?」や「お宅の夫をもらえませんか?」などがある。
取材協力:みこまる(@micomalu)
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