
動員数累計10万人を突破した人気の舞台シリーズ『絶対青春合唱コメディ「SING!!!」~空の青と海の青と僕らの学校~』が、待望の映画化。注目の若手キャストたちが集結し、“合唱”を通して心を通わせていく離島の生徒たちをフレッシュに演じている。色白でひょろっとした“もやしっ子”伊刈雷⾳丸を演じているのは、ダンス&ボーカルグループ「原因は⾃分にある。」の小泉光咲。雷音丸役をオーディションで射止めた小泉光咲に、撮影時のエピソードや自身の“青春”などについて聞いた。
学生を演じるのはほぼ初めてで新鮮でした
――まずは、『アオショー!』への出演が決まった時の率直な感想を教えてください。
「一番は、本当に嬉しかったです。ただ、雷音丸のような明るいキャラクターは今まで演じたことがなかったので、難しそうだなとも感じました。さらに映画でのメインキャストというのも初めてだったので、そういった面も含めてしっかりと演じられるように頑張らなきゃなと思いました」
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――小泉さんが学生を演じていたのは『ビリオン×スクール』が記憶に新しいですが、この映画の撮影が『ビリオン×スクール』より前だったということで、学生役自体が新鮮だったのではないでしょうか?
「確かに、そうですね。『原因は自分にある。』のメンバーが順番に主演を務めたドラマ『イケメン・セブン・デイズ』以来なので久しぶりでしたし、ほぼ初めてくらいの気持ちでした。しかも人数が少ない離島の学校というのもあって、演じてみてすごく新鮮に感じました。その分、プライベートも含めて絆が生まれるような作品になったのではないかなと思います」
雷音丸は弱々しいけど、言いたいことはちゃんと言う
――小泉さんが演じる伊刈雷音丸は、どんなキャラクターですか?
「雷音丸は漁師の息子の“もやしっ子”ということで、漁師の息子だけどちょっと弱々しい感じ。ただ、そういうところが見えつつも性格は明るく純粋で、可愛らしい部分もたくさん見えてくるキャラクターじゃないかなと思います」
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――小泉さん自身との共通点や、逆にここは違うなと思った部分などはありますか?
「自虐みたいになってしまいますが、弱々しいところや、色白で手足が細くて“もやしっ子”っぽいところは似ていると思います(笑)。でも雷音丸の元気で明るいところは、僕とは反対かもしれません。僕は常に一定のテンションでいる感じなのですが、雷音丸は純粋にリアクションを取ったり、そういう元気なところが僕とは違うところなんじゃないかなと思いました」
――雷音丸の父親を演じた徳重聡さんとの撮影で、何か交わした言葉などはありますか?
「一緒に撮影するシーンがあまり多くはなかったのですが、同じシーンの時は優しく声をかけてくださったり、演技の部分で参考にさせていただいた部分がたくさんあります。徳重さんは、まさに“漁師の男”という感じのとても熱量の高い演技をされていて、自分もそれくらいの熱量を出せる演技をできるようになりたいなと思いました。親子のシーンでは、普段は弱々しいけど言いたいことはちゃんと言う思春期の雷音丸とお父さんの関係性を、しっかりと見せられたのではないかなと思います」
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――実際に、小泉さんとご両親の関係と重なる部分はありましたか?
「僕と両親はごく一般的な関係だとは思うんですけど(笑)、雷音丸とお父さんの関係と似ている部分はあるかもしれないです。あそこまで熱いわけではないですけど、怒る時はちゃんと怒りますし、熱があるところは少し似ているなと思いました」
折高キャストのお兄さんたちがみなさん本当に優しくしてくださいました
――撮影は、豊かな自然を感じる海沿いや山間の廃校などで行われたそうですね。撮影中のエピソードがあれば教えてください。
「撮影場所の景色は、宮城出身の僕でも自然の豊かさを感じるくらいでした。廃校はだいぶ雰囲気があるというか、夜になると怖いくらいで(笑)。基本的にはみんなと一緒に行動していたので大丈夫でしたが、たまに一人で歩いている時とかは怖かったです。あとは撮影が冬だったので、すごく寒かったです。廃校なので特に寒くて、撮影が終わったらすぐに上着を着て、みんなで丸まってずっとヒーターで温まっていた記憶があります」
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――“折高”のキャストたちは実年齢がバラバラかと思いますが、撮影現場の雰囲気はどのような感じでしたか?
「RANくんと僕が最年少だったんですけど、お兄さんたちがみなさん本当に優しくしてくださって。たくさん声をかけてくれましたし、長い撮影だったので絆も深まりました。三浦くんとは撮影が終わってからもプライベートでフットサルをさせていただいたり、この作品を通して輪が広がって嬉しく思います」
――作中では「トロフィーと友達、どっちが欲しい︖」というセリフがキーポイントになっています。小泉さんは、このテーマについてどう考えますか?
「これは絶対に友達じゃないですか!?トロフィーが欲しいっていう欲がそんなにないのと、あったとしてもそれ以上に友達が大事じゃないかなって思います」
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――ご自身が学生時代に打ち込んでいたサッカーだったらどうですか?
「サッカーだったら…確かにそうだなぁ、トロフィー欲しいってなりますね(笑)。そう言われるとすごく迷いますけど、本気でサッカーをやっていたのは小学生までですし、基本的にはゆるく楽しくやりたいタイプでもあるので、やっぱり友達を取ります(笑)」
ゲンジブの活動はどの瞬間を思い出しても青春
――小泉さんにとって印象深い「合唱」の思い出はありますか?
「中学校3年間の合唱コンクールの思い出があるんですけど…ほぼ覚えてないんです(笑)。唯一覚えているのが『大切なもの』という曲を歌ったこと。あ、あと『旅立ちの日に』?いや、これは、卒業式か(笑)。中学生の時は、放課後に友達とゆるくサッカーしながら遊ぶっていうマイルールがあったので、合唱コンクールの練習のせいでそのルールが崩れちゃうのが嫌でした。でも、今思えばいい思い出になったなとも思います」
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――本作の撮影では久々の合唱に挑戦しているかと思いますが、いかがでしたか?
「やっぱりグループ(ゲンジブ)で歌うのとは全然違うなって思いました(笑)。クランクインのタイミングでボイストレーナーの方が来てくださって練習した後は、撮影の休憩時間とかを使ってキャスト同士で練習したりしていました。コンクールの合唱シーンの撮影は最終日だったのですが、練習する時間はそこまで多くなかったので、歌詞も含めてすごく不安でいっぱいでした。無事に撮影を終えることができて本当によかったです」
――本作のテーマのひとつでもある「青春」。小泉さんにとっての「青春」はなんだと思いますか?
「今、グループ活動していることに青春を感じます。この6年間、どこの歴史を思い返しても懐かしいなと思いますし、いい思い出だなぁと思えるんです。この6年だけでも、すごく濃いですね。一番思い出深いのは、やっぱり改名の時。一番衝撃的でしたし、EBiDANには英語の名前のグループが多かったので、英語じゃない上に文章!?みたいな(笑)。今では、笑い話になりました。当時は青春になるとは思ってもみなかった瞬間も、今になっては青春になったなと思います」
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俳優活動はチャレンジする場、グループ活動はホーム
――グループ活動と並行して俳優活動を続けていらっしゃると思いますが、ここ最近は特にコンスタントに演技のお仕事をされている印象です。演技について、何か心構えなどが変わってきたことはありますか?
「毎回出演する度に色んな方々の演技を見てすごく勉強になりますし、だからこそ発見だけじゃなく実践できるように頑張っていきたいです。演技のことを知れば知るほど難しさがあるなとは思うので、どんどん積み重ねていって、ステップアップできたらなと思います」
――先日、ゲンジブのグループ活動では代々木第一体育館でのコンサートを成功させましたね。グループ活動と俳優活動の両立について、意識していることがあれば教えてください。
「グループの仕事も演技の仕事もすごく大切にしているので、どっちも一番で頑張っていきたいです。演技の仕事に関してはまだ経験が少ないので大変な部分がありますが、グループ活動に関しては素でいられる部分が多いので、そういった面でバランスが取れているかもしれません。俳優活動はチャレンジする場で、グループ活動はホームみたいな感じです」
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――それでは最後に、『アオショー!』を楽しみにしているみなさんへメッセージをお願いします。
「一人ひとりのキャラクターに個性があって、人数が少ない離島の学校だからこそ生まれる絆が見えるような作品になっていると思いますので、そういったところに注目していただけたら嬉しいです。楽しみにしていてください!」
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