電車やバスの移動時間、スマホで手軽に漫画を読んでみてはどうだろうか。今回は、2025年上半期にバズった漫画を紹介する。

コミックエッセイ『自閉症育児奮闘記~今できること』は、シングルマザーのまるさん(@shishishishimr)と、発達障がいと診断された幼い息子・リュウくんの日常を描いた作品だ。初めての育児に加えて、息子の成長への不安や悩みが描かれ共感を呼んでいる。また、そんな親の苦しみをよそに、ゆっくりと確かに成長していく息子の姿も微笑ましい。今回は、まるさんが初めて発達外来を訪れた時のエピソードと、その後の心境の変化について紹介する(後編)。
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「発達外来」への戸惑いと、診断への抵抗



発達外来を勧められたときの最初の印象について、まるさんは「そもそも発達外来という科があることを、そのとき初めて知りました。そのため、『療育にも行って、さらに病院にも連れて行かないといけないんだ、忙しいな…』と思っていました」と当時の心境を回想する。
診断がまだ確定したわけではないというかすかな希望を抱いていたが、面談の結果、医師から言葉の遅れだけでなく発達障がいの可能性が高いことを示唆された。まるさんは落ち込み、すぐに診断を受け入れることはできなかった。それでも、発達障がいへの理解が広まりつつある世の中だから、と自分を納得させようとした。
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当初は悩む日々が続いていたが、一方でリュウくんの成長が目に見えるようになってきた。落ち着きがなかったり、言うことを理解してくれなかったりすることもあるが、少しずつできることが増えてきたのは、まるさんの大きな心の支えになった。
「療育に病院…忙しいな」…作者が振り返る当時の心境
リュウくんの成長に対して喜ぶまるさんの姿は非常に印象的だ。心配や不安が絶えないぶん、その感激もひとしおだ。「子どもの発達の遅れは、悩んだり落ち込んだりすることが本当に多いです。私も常にポジティブに考えられるようになったわけではないのですが、発達の遅れがある息子と常に一緒にいると、『これができるようになった!』『言えるようになった!』といった発見の喜びがものすごく大きくて、悩みを超えるときがあります」と、心境の変化を語った。
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