
「疲れて丸くなっちゃった」駅に迎えに行くと、彼女が丸い生き物になっていた。どうやら、疲れると丸くなるらしい。別の日、待ち合わせ場所に遅刻すると、丸い生き物は「遅れるときはメールしてよ!!」と、トゲトゲしていた。実物の彼女がトゲトゲすると面倒だと思うのに、不思議とトゲトゲちゃんだと許せてしまう、ミヤギトオル(@mitume333)さんの「彼女が丸くなった」シリーズを紹介したい。
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本物の彼女なら大変そうなのに、トゲトゲちゃんになると自然と笑って許せる



作者のミヤギトオルさんが手がける「彼女」シリーズは、疲れるとスライムのようにポニョポニョの丸い生き物に変身する丸くなる彼女や、彼女の気持ちを彼氏が理解できずトゲトゲ化する彼女の日常を描いた作品だ。
ある日、駅に迎えに行った彼女が丸くなってしまい、ぞうすいを作ってあげると嬉しそうに食べ、翌日には元の姿に戻るという可愛らしいエピソードから物語は始まる。続編では、怒るとトゲトゲに変化する彼女が登場。特に「パスタ屋編」では、大盛りを注文したのを周囲に知られたくなかった彼女の気持ちを彼氏が理解できずトゲトゲ化してしまい、SNSで大きな反響を呼んだ。
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この「彼女」シリーズは、「身の回りの人を参考に描きました」とミヤギさんは語り、身近な人や街中でのやり取りから着想を得て描かれたものであることを教えてくれた。シリーズが進むにつれ、人間の姿の彼女がなかなか登場しないことに少しもどかしさを覚えるが、ミヤギさんは「人間に戻したいのですが、実際描くとなかなか戻りません。続編を描くときは人間の形に戻したいと思っています」と制作の裏側を明かす。わがままを言える関係性や、不機嫌さが目に見えてわかる設定が読者に共感を呼び、トゲトゲシリーズは今後も継続予定だという。
ミヤギさんはそのほかにも「小さな怪物といけにえの話」「妖怪あめふらし」「内見小僧」など、妖怪や怪異を題材にした作品を数多く発表してきた。現在は妖怪と人間が共存する不思議な商店街を舞台にした「鬼姫神社通り商店街」が発売中で、可愛らしさと不思議さを融合させる作風に、ますます注目が集まっている。そんなミヤギさんが描く「彼女」シリーズを是非読んで欲しい!
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取材協力:ミヤギトオル(@mitume333)
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