家事代行サービスを利用したことがあるだろうか?「あらあら。こんなに汚して悪い子ね」というハウスキーパーのユリア様のセリフから始まる本作『ハウスキーパーでございます』は、家事代行サービスを題材にした作品である。日々、家事代行サービスにはさまざまな人からの依頼が寄せられる。この日も「一人暮らしがこんなにやることあるなんて知らなかったし…」と一人暮らしの生活に戸惑っている女性から依頼があり出向いてみると、そこには見事な“汚部屋”が広がっていた…!!
“汚部屋”の住人が家事代行サービスに泣きつく!!「一人暮らしが大変だなんて知らなかった」【作者に聞く】

依頼者の彼女は開口一番に「…すみません」と消え入る声で謝罪した。そこからは怒濤の言い訳が口をついて出て、止まらない。ハウスキーパーのユリア様は一通り話を聞いたあとに、「頑張り屋さんなのね」と声をかけた。すると依頼者の目からは涙が…!!
本作『ハウスキーパーでございます』を描いたのは、保スカ(@hotmotska)さんである。これまで『ブロッサム オン ザ テーブル』(アルファポリス)や『推し活と不愛想』(芳文社)などの連載作品を手がけており、現在は『その瞳で彩って』(comicフルリール)を連載中の漫画家だ。「普段スルーしがちなちょっとした疑問を深堀りするストーリーが得意です」と言う保スカさんに『ハウスキーパーでございます』について話を聞いてみた。
――家事代行サービスというとても興味がある題材で、おもしろかったです。構想のきっかけについて教えてください。
叔母が家事代行サービスを利用した話を聞いて興味がわきました。キッチンの換気扇やお風呂の掃除を年に一度お願いするだけで全然違う!と聞き、「え、それすごくいい!」と思いました。年末の大掃除とか苦手なので(笑)。
――保スカさんは家事代行サービスのご利用経験はありますか?
はい。エアコンのお掃除で利用しました。最初は自分でやってみたんですが、養生も大変だし、洗浄の際にエアコン内に水が入って故障したらどうしようとハラハラしまして…。やっぱり専門の方にお願いするのが安心できていいですね。とても助かりました。
――本作の見どころや「細かいところだけどココを見てほしい」など、読者に発信したい作者ならではの視点がありましたら教えてください。
1話の1ページ目で登場するや否や発する「悪い子ね」というセリフがおすすめです。初めて家事代行サービスをお願いするときはすごく緊張というか、掃除ができなくて人として終わってます、すみませんの気持ちが出てしまうじゃないですか…そういう気持ちもサラッと流してくれるセリフです。
2話ではかわいい美少女の仕事ぶりにがっかりしていたら実は敏腕だったり、3話では自分より若い年代の男性がセルフケアをしっかり身につけていたりと意外性を楽しんでもらえたらうれしいです。
――保スカさんは『喫茶フレミングへようこそ』という作品も電子書籍として配信されていますね。こちらはどういったストーリーになりますか?
喫茶店のメイドさんが「なりたい自分のスタイル」で自由に接客する日常コメディです。店員のメイドさんが個性強めなので、圧倒されたお客さんはつい自分でも気づいてなかった悩みや相談を話してしまうんです。お悩み相談って自分と違いすぎる人に話すと意外な答えが返ってきたりするじゃないですか。何その悩み!そこ悩むんだ!?みたいな(笑)…そんなお店のお話です。
読者から「このお姉様、うちにも来てくれないかな」「このシリーズ、大好き!」の声が飛び出している今回紹介した『ハウスキーパーでございます』や、近所にあるなら通いたい『喫茶フレミングへようこそ』など、日常を深堀りした作品は読み応えがある。そのほか、「元気なメイドさんが好きなので隙あらば作中に差し込んでいます」という保スカさんの現在の連載作品である『その瞳で彩って』は、まさにメイドさんになりたい高身長女子のお話。こちらもぜひ読んでみてほしい。
取材協力:保スカ(@hotmotska)
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