
主演女優の篠宮みきは、始まったばかりの現場に緊張が続いている様子。クランクイン初日からキスシーンがあるからだ。ドラマの制作現場はピリついていた。そこに、ロケ弁到着の連絡が入り...?今回は、テレビの制作現場に欠かせない「ロケ弁」の手配でチームをまとめ連携させていく、新人米子の成長物語をおすすめしたい。原作・のやまあき、演出(ネーム)・つのだふむ(@tsunoda_fumm)、作画・サエグサケイ(@saegusakei)さんがタッグを組んだ「ロケ弁の女王」を紹介するとともに制作の裏側について話を聞く。
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おいしいロケ弁は良い現場作りに必須!



本作「ロケ弁の女王」はテレビ制作の裏側とロケ弁をテーマに、主人公である制作部の新人・俵米子が成長していく物語である。助監督に怒鳴られながら日々奔走する米子と、現場の雰囲気を左右する重要な役割を持つロケ弁を通した人間模様が描かれている。
原作者・のやまさんから企画が持ち込まれた際、演出担当のつのだふむさんと作画担当のサエグサケイさんは、両者共におもしろそうだと思って本作の制作に参加したそうだ。実際に存在するロケ弁が多数登場するが、お弁当をおいしそうに表現するポイントは、「一流のカラーリングチームにカラーをお願いしていて、特にお弁当の具材のカラー演出は研究に研究を重ねて、リアルなお弁当よりもおいしそうに見えるくらいの出来栄えでカラーリングしていただけました。漫画で描くときに、『おいしそうに描く』のはものすごく難しいのです」とつのださん。「リアルにそのまま描いても、意外においしそうに見えない部分があったりするので、調理方法は意識しながら、脚色するところはおいしく見えるように描きました(笑)」とサエグサさん。
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また、新人・米子が失敗を繰り返しながらも、制作部の1人として成長していく姿も見どころであり、「テレビ業界に限らず、『すべての仕事の現場の人に何か感じるものがあったらうれしい』という気持ちで描きました。どんな仕事も、その人の取り組み方次第で楽しくできる。今この瞬間、自分のやっていることを『愛そう』『楽しもう』という気持ちであれたら、何か変わるかもしれないと思うのです」とつのださんは語る。
おいしそうなロケ弁はもちろんのこと、新人の成長物語でもある本作、ぜひ読んでみてほしい。
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取材協力:つのだ ふむ(@tsunoda_fumm) 、サエグサケイ(@saegusakei)
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