
ぼのこ(@bono_gurai)さんは、SNSやブログを中心にリアル&コミカルな漫画をいくつも公開している。2025年6月現在も連載中の『アパレる』はアパレル店員の日常がリアル&コミカルに描かれている。今回は本作をお届けするとともに、アパレル店員の経験がある作者にマダムは美容部員のどんな接客に「いつか苦労するわね」と感じたのかなどについても伺った。

堀深美さんは太陽百貨店で働く優秀なビューティーアドバイザーだ。ある日、来店したセボンヌさんを接客したことが2人の出会いである。堀さんは最高級のクリームなどをおすすめして、すべて購入するセボンヌさん。
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そしてセボンヌさんは何か言いたそうにして振り返ると、「…あなた、そのやり方じゃぁいつか苦労するわね…」と意味深な言葉を残して帰ってゆく。

当時はその言葉を聞いても意味がわからなかったが、その2カ月後、なんと堀さんは仕事の契約が更新されず無職になってしまう…。

そして半年ほど経った頃、次の仕事も見つからないまま堀さんの貯金は底をつく。あてもなく街中を歩いていると、ふと見覚えのある名の事務所にたどり着く。そこへセボンヌさんがやって来て、事務所の前にいる堀さんに気が付いて話をする。
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4月なのに半袖で寒そうな格好をしてたので、セボンヌさんは堀さんを自分の事務所に招き入れる。堀さんは会社をクビになってから家賃を払えず家を追い出され、洋服もほとんど売ってしまったなど、これまでのことをすべて話した。

するとその話を聞いたセボンヌさんは「3カ月、部屋と食事付きでどうかしら?」などと条件を付けて、事務所で働いてもらうことを提案。堀さんは涙を流しながらセボンヌさんに飛びつき、働き始めるのであった。
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――セボンヌさんは、堀さんのどんな接客に「いつか苦労するわね」と感じたのでしょうか?
おそらくセボンヌは、堀深美の“自己本位な接客姿勢”に違和感を覚えたのではないでしょうか。相手の話に被せて話したり、ニーズを汲まずに提案をしてしまう態度に疑問を感じたのかもしれません。また、セボンヌは言葉だけでなく所作や空気感からも人柄を察する、非常に観察眼に優れた人物だと思います。だからこそ、深美がこのままでは仕事を長く続けられないのではないかと、なんとなく察していたのかもしれません。
――無職になった堀さんを雇って洋服までプレゼントするなんて優しいですね。セボンヌさんは器が大きいようですが、ぼのこさんはどう思われますか?
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そうですね、セボンヌは自立したキャリアを築いている一方で、困っている人を放っておけない懐の深さもある女性だと感じます。少し不器用な人にも目を配り、さりげなく支えられる“姉御肌”のような魅力があるキャラクターです。今後もふたりは物語のどこかでふと登場するかもしれませんので、楽しみにしていただけたらうれしいです。
ぼのこさんはほかにも数多くの作品を描いているので、興味がある人はこの機会にぜひ読んでほしい!
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取材協力:ぼのこ(@bono_gurai)
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