ウォーカープラス

創業当初カルタや花札を製造していた任天堂の元本社ビルが、リノベーションしてホテルになっているのをご存じだろうか。名前は任天堂が株式会社として設立された際の商号「丸福株式会社」にちなんで「丸福樓(まるふくろう)」。「聖地巡礼」の感覚で泊まりに来る人もいれば、1900年代初期のアール・デコを目当てに訪れる建築ファンもおり、利用客は幅広い。その魅力を探るべく、見学できるのは宿泊客のみというホテルの内部に入らせてもらった。


ホテル玄関には山内任天堂の表札がかかる


当時の内装を残したまま本社ビルがホテルに


任天堂の創業は1889年。京都市下京区の鴨川にかかる正面橋すぐ近くに店舗を構え、1930年、同じ場所に本社ビルを建てた。かつてこの一帯には五条楽園と呼ばれる花街があったが、2010年の一斉摘発で遊郭は廃業。今では、リノベーションしたおしゃれなカフェや宿があちこちにオープンしていて、京都で最もおもしろい地域のひとつとなっている。


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