
SNSを中心に漫画をいくつも公開している今井大輔(@dice_k_imai)さん。X(旧Twitter)に投稿された「ラッキーポイント」は多くのいいねを獲得して注目を集めている。主人公は運がポイント化されたアプリで自分の運を会議で使うも、運のない部下のせいでストーリーは意外な方向へ発展していく。本作を描いたきっかけや今後の展望などについて、今井さんにインタビューした。
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仕事も恋もうまくいくかどうかは“運勢ポイント”しだい



作者の今井さんは架空の設定を考えるのが得意で、日常のささいな出来事から漫画のアイデアを得ているという。本作「ラッキーポイント」を描いたのも、朝のテレビ番組で見た星座占いがきっかけだったそうだ。
作品づくりで今井さんが工夫しているのは「ラストまで描かない」ということだ。「ここからハッピーエンドに向かうんだろうな」と読者が感じた時点で物語の役目は終わっていると考えており、あえて余白を残す形にしたのだそう。また、「運の数値化」という大胆な設定についても、短編ならではの展開スピードを意識して描いたと教えてくれた。
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今井さんにとって「運」とは、「言い訳」であり「慰め」だという。世の中の不条理を受け入れられないとき、人はそれを「運」のせいにしてしまうと語る今井さん。また、作中で登場人物の杉本さんがプレゼン会議に60ポイントを投入するシーンには、「結果を出す人は、ここぞという場面で能力を全振りしている」という感覚を作品に反映させたのだそう。
今後については「喜怒哀楽だけじゃない、名前のない感情を描いていきたい」と語る今井さん。ジャンルにとらわれず、読者が楽しめる作品を目指していきたいと意気込みを話してくれた。もし運が数値化されたら、あなたなら何に使うだろうか?興味のある人は、ぜひ本作「ラッキーポイント」を読んでみてほしい。
取材協力:今井大輔(@dice_k_imai)
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