雲を暗く描くだけで「夕方の空」感が出るのが最近のお気に入り
本作の着想のきっかけについて、作者の誰でもないさんは、「よくある『財布を落とす』という始まりから何か展開していかないか?と考えたところから」だと話す。
作者は昔、ダウジングというものを初めて知りしばらく経ったある日、テレビのリモコンがどうしても見つからないことがあった。そこで、ダウジングの真似事として適当にペンを投げ、ペン先の指し示す方向を探してみたところ即見つかったというユニークな体験をしたという。その出来事を「とても驚きました。その後も探し物をする度に同じことをやったのですが、最終的には見つからないことの方が多くなり、こんなものか…と(苦笑)」と語った。
「幽霊や怪異はめったに見られるものじゃないと思うので、見られるものなら見たいですね」と話す作者。はっきり幽霊だと確信して見たことはないが、学生時代に、寝起きにクローゼットの上の方をふと見ると、目がくっきりと一つ浮かんでいるのを見たことがあるそうだ。しかし、その時は寝起きで脳が半覚醒状態だったため、幻覚のようなものだったと捉えているという。
誰でもないさんは、本作について、「こだわりと言える程のものはないですが、雲を暗く描くだけで『夕方の空』感が出るのは最近お気に入りです」と教えてくれた。
取材協力:誰でもない(@daredemonaidare)